Googleががん細胞の遺伝的変異を解析するオープンソースAIツール「DeepSomatic」を公開しました。Nature Biotechnology誌で発表され、挿入・欠失変異の検出で90%のF1スコアを達成。既存ツールを大幅に上回る性能で、がん研究を加速させます。
DeepSomaticは、腫瘍の遺伝子配列からがん関連の変異を特定するAI搭載ツールです。畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使用して、遺伝性の変異(生殖細胞系列変異)とがんを引き起こす後天的変異(体細胞変異)を区別します。小児白血病や膠芽腫などの複雑なサンプルでも高精度な分析が可能です。
技術的には、腫瘍細胞と非がん細胞のデータを用いて、リファレンスゲノム、個人の非がん生殖細胞系列変異、腫瘍の体細胞変異を区別します。シーケンシング過程で発生する小さなエラーによる変異も除外できます。
Nature Biotechnology誌に掲載された論文によると、標準的なIlluminaシーケンシングデータにおける挿入・欠失変異の検出で90%のF1スコアを達成。これは次点のツールの80%を大きく上回る性能です。
UC Santa Cruzゲノミクス研究所およびChildren's Mercy Hospitalとの共同開発で、2025年10月の発表時点から継続的に改良が進められています。Googleは、DeepSomaticのモデル、コード、トレーニングデータをすべてオープンソースライセンスで公開し、コミュニティでの利用とさらなるイノベーションを促進しています。