AIデータセンターの建設に対する地域住民の反対運動が全米で拡大しています。TechCrunchによると、2026年だけで少なくとも16の自治体がデータセンター建設の禁止措置を講じ、過去2年間で180億ドル相当のプロジェクトが完全に阻止され、さらに460億ドル相当が延期されました。
ニューオーリンズ市議会は1月下旬、すべての新規データセンター建設に1年間のモラトリアム(一時停止措置)を承認しました。市長や近隣住民からの反対を受けた決定で、エネルギー消費、汚染、透明性の欠如への懸念が背景にあります。オハイオ州では約200のデータセンターが稼働しており、全米5位の集積地となっていますが、民主党議員がデータセンター向け売上税免除の廃止法案を提出するなど、政治的な対立が激化しています。同州はこれまでAmazonを含む企業向けに少なくとも1億4000万ドルの税免除を提供してきました。
Hacker Newsでは「電気料金上昇、騒音、水使用量、雇用喪失への懸念が広がっている」との議論が活発化しており、X上では「NIMBY(Not In My Backyard:自分の裏庭はダメ)運動がAIインフラに波及」との分析も見られます。バージニア州、インディアナ州、ペンシルベニア州でも同様の反発が起きており、各地で住民投票や議会での審議が続いています。
AIの急速な発展を支えるインフラ整備と、地域住民の生活環境保護のバランスをどう取るか。この問題は今後さらに深刻化することが予想されます。