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Industry & Business Community 2026-03-02 Source →

米国、州AI規制に連邦介入を強化 ー 商務省が3月11日までに「問題ある州法」を特定へ

トランプ大統領は2025年12月11日、「人工知能の国家政策フレームワークの確保」と題した行政命令に署名し、連邦政策と矛盾する州AI法への介入を強化する方針を打ち出しました。この命令に基づき、商務省は2026年3月11日までに連邦政策と矛盾する「負担となる州AI法」を特定し、司法省AI訴訟タスクフォースへの付託に値するかどうかを評価する報告書を公表する予定です。

行政命令は複数の介入メカニズムを規定しています。まず、司法省は30日以内にAI訴訟タスクフォースを設置し、州のAI法に対して訴訟を起こす体制を整えます。また、連邦取引委員会(FTC)には3月11日までに、FTC法がAIにどう適用されるか、また真実の出力の改変を求める州法が連邦法で優先されるケースについての政策声明を発表するよう指示しています。さらに、ブロードバンドインフラ資金420億ドルの配分条件として、厄介と見なされる州AI規制の撤廃を求める可能性も示唆されています。

X上では「コロラド州AI法(2026年2月施行)の高リスクAIシステム影響評価義務が争点となっている」と指摘されています。行政命令ではコロラド州AI法を「面倒な規制」であり「モデル内にイデオロギー的バイアスを埋め込む」可能性があるとして名指ししています。Hacker Newsでは「州間商取引規制の憲法問題と連邦優先権を根拠とした異議申し立ての動き」に注目が集まっています。

ただし、憲法上、州法を優先する法律を制定する明確な権限は連邦議会にあり、これまでのところ議会はAI分野での連邦優先法の成立に至っていません(直近では2025年7月に失敗)。コロラド州AI法は2026年6月30日施行予定であり、連邦AI法が成立しない限り短期的には影響を受けない可能性もあります。連邦と州の規制権限をめぐる緊張は、今後のAI産業の法的環境を大きく左右する重要な動向です。

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