欧州議会が本日3月10日、AI企業に対しニュースコンテンツの訓練使用料支払いを義務付ける法案の本会議採決を行います。この「著作権と人工知能に関する報告書」は1月28日に委員会で可決されており、生成AI開発者に著作物使用の完全な透明性、権利者への適正な報酬、使用の制御権付与を求めています。
報告書の核心は、生成AIプロバイダーがコンテンツクリエイターからライセンスを取得できる集団ライセンス枠組みの創設です。クリエイターには機械可読シグナルによるAI訓練からのオプトアウト権が保障され、このシグナルはEU知的財産庁(EUIPO)が管理する中央集権型の欧州レジストリに記録される仕組みです。EUIPOはライセンスプロセスの仲介役も担い、「実行可能でイノベーションに配慮した枠組み」としてライセンスオファーのレジストリを運営することになります。
Hacker Newsでは「ニュース制作コスト、ブランド価値、将来の複数利用を反映した価格設定が求められる」との分析が共有されています。Redditでも「クリエイターへの公正な報酬と透明性を求める声が強まっている」と議論されており、AI企業とコンテンツ産業の利害調整が世界的な課題となっていることがうかがえます。
採決結果次第では、欧州がAI訓練データの著作権処理において世界標準を形成する可能性があります。米国ではニューヨーク・タイムズ対OpenAI訴訟が進行中であり、日本でも著作権法30条の4をめぐる議論が活発化しています。本日の欧州議会の決定は、グローバルなAI規制の行方を占う重要な一歩となります。