トランプ政権が州AI規制法の連邦優先化(プリエンプション)を強力に推進しています。商務省は明日3月11日に州AI法の評価レポートを公表予定で、同日には連邦取引委員会(FTC)が「州が義務付けるバイアス緩和措置は、それ自体が欺瞞的取引慣行に該当する」とする政策声明を発出する見込みです。
この動きは、2025年12月にトランプ大統領が署名した大統領令「国家AI政策の障害となる州法の排除」に基づくものです。商務省は、バイアステスト、影響評価、透明性要件などを含む「過度に負担の大きい」州法のリストを公表し、ブロードバンドインフラ資金(BEAD)420億ドルの配分条件として、該当州法の撤廃を求める方針です。Gibson Dunnの分析によると、大統領令は州AI法の連邦優先化を直接的に禁止していますが、実質的にはさまざまな手段で州規制を骨抜きにしようとしています。
X上ではコロラド州司法長官やカリフォルニア州上院議員が法廷で争う姿勢を表明しており、連邦vs州の対立が激化しています。また、xAIがカリフォルニア州AB 2013を違憲として提訴し、訓練データ開示要件が企業秘密の強制開示に当たると主張しています。一方で大統領令には例外規定もあり、児童安全、AIコンピュートおよびデータセンターインフラ、州政府によるAI調達・使用に関する州法は優先化の対象外とされています。
カリフォルニア州やテキサス州で既に施行されているAIガバナンス法は、裁判所の判断がない限り引き続き有効です。企業はコンプライアンスの「宙ぶらりん」状態に置かれており、明日の商務省レポートとFTC声明が今後の方向性を左右することになります。