← 2026-03-12
AI Security Official 2026-03-12 Source →

Anthropic、DeepSeek・Moonshot・MiniMaxによるClaude蒸留攻撃を告発 ー 24,000偽アカウントで1,600万回以上の対話を抽出

Anthropicは、中国のAI企業3社——DeepSeek、Moonshot、MiniMax——による大規模な「蒸留攻撃(Distillation Attack)」キャンペーンを検出・告発しました。約24,000の不正アカウントを通じて1,600万回以上のClaude対話が行われ、同社のモデル能力が組織的に抽出されたと主張しています。

蒸留とは、より強力なモデルの出力を使って性能の劣るモデルを訓練する手法で、正当な用途では広く利用されています。しかし今回のケースでは、競合他社がClaudeの最も差別化された能力——エージェント推論、ツール使用、コーディング——を標的に特化したプロンプトを大量投入していたとされます。特にDeepSeekのプロンプトは「Claudeに完成した応答の内部推論を想像・言語化し、ステップバイステップで書き出すよう求める」ものだったとAnthropicは説明しており、これは事実上、大規模なChain-of-Thought(思考の連鎖)訓練データを生成させていたことになります。

3社の中でMiniMaxが最も多くのトラフィックを生成し、1,300万回以上の対話を行っていました。攻撃者たちは商用プロキシサービスを利用し、「ハイドラクラスター」と呼ばれるアーキテクチャ——複数のAPIにトラフィックを分散する不正アカウントの広大なネットワーク——を構築していたとのことです。X上では米中AI競争の文脈で注目され、チップ輸出規制の議論にも影響を与えるとの指摘が上がっています。一方、Hacker Newsでは「Anthropic自身のデータ収集実践との整合性は?」といった批判的な声も見られます。

この告発は、AIモデルの知的財産保護と国際競争のあり方について、業界全体に新たな議論を呼び起こしています。

関連リンク

- [Detecting and Preventing Distillation Attacks Anthropic](https://www.anthropic.com/news/detecting-and-preventing-distillation-attacks)
- [Anthropic accuses DeepSeek, Moonshot and MiniMax CNBC](https://www.cnbc.com/2026/02/24/anthropic-openai-china-firms-distillation-deepseek.html)
- [Anthropic Says DeepSeek, MiniMax Distilled AI Models Bloomberg](https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-02-23/anthropic-says-deepseek-minimax-distilled-ai-models-for-gains)