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Industry & Business Community 2026-03-12 Source →

Epic Systems、医療AIエージェント3種を展開 - 退院サマリー作成を30%高速化、請求拒否を20%削減

電子カルテ大手のEpic Systemsが、HIMSS26カンファレンスで医療向けAIエージェント3種を正式発表しました。すでに同社の顧客基盤の85%以上がEpic AIを活用しており、米国の医療ITインフラにおけるAI導入が急速に進んでいることが明らかになりました。

発表された3つのAIエージェントは、それぞれ異なる業務領域をカバーしています。臨床アシスタント「Art」は、退院サマリーの下書き作成を支援し、複数の医療機関で20〜30%の時間短縮を実現しています。また、患者の症状・病歴・アウトカムのパターンを分析し、鑑別診断の候補を提示する機能も備えています。MicrosoftのDragon技術との統合も予定されており、音声入力による文書作成の効率化が期待されます。

収益サイクル管理を担う「Penny」は、請求コーディングの支援と上訴書の自動生成を行います。Pennyを積極的に活用している医療システムでは、コーディング関連の請求拒否が20%以上削減されたとの報告があります。将来的には組織のガイドラインの範囲内で、コーディングセッションや上訴提出をより自律的に処理できるよう進化する予定です。

患者向けの「Emmie」は、患者ポータルMyChartに統合されたデジタルコンシェルジュとして機能します。Rush University Medical Centerでは、請求関連のカスタマーサービスメッセージが58%削減されました。Ochsner Healthでは、患者がEmmieを通じて14,900件以上の予約変更を行い、スタッフの作業時間を約750時間削減しています。

Hacker Newsでは、患者安全の観点から十分なテストがされていないのではないかとの懸念の声も上がっています。X上ではEpicの顧客基盤の85%がすでにAIスイートを使用中との報告が注目を集めています。また、今回のHIMSS26ではAIエージェントの作成・監視プラットフォーム「Agent Factory」も発表され、各組織がビジュアルビルダーでカスタムエージェントを構築できる仕組みが整備されつつあります。

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