米連邦取引委員会(FTC)が3月11日、AI(人工知能)モデルへのFTC法セクション5適用に関するポリシーステートメントを発表しました。このポリシーは、2025年12月11日にトランプ大統領が署名した大統領令14178「Removing Barriers to American Leadership in Artificial Intelligence」に基づくもので、消費者向け執行権限を持つすべての連邦機関に対し、90日以内にAIポリシーステートメントの公表を義務付けていました。
今回のポリシーで特に注目されているのは、州のAI法との連邦法による優先適用(プリエンプション)の問題です。大統領令の基本理論によると、AIモデルの出力にバイアス軽減のための調整を求める一部の州法は、連邦法の下では「欺瞞的」な出力を強制する可能性があるとされています。ただし、米国法曹協会の分析によると、この理論は「未検証」であり、法的な議論が続く見込みです。X(旧Twitter)上では、AI規制を推進する候補者に対しテック系スーパーPACが1億2,500万ドルを投じて対抗しているとの報道もあり、規制をめぐる政治的な駆け引きも激化しています。
FTCは既存の消費者保護法(セクション5の不公正・欺瞞行為禁止、COPPA、公正信用報告法、均等信用機会法など)をAIアプリケーションに適用する方針で、AI専用の新法を待たずに執行を進める構えです。企業はFTCの動向を注視しつつ、コンプライアンス体制の整備を急ぐ必要がありそうです。