米製薬大手Eli Lillyが、製薬企業として世界最強のAIスーパーコンピュータ「LillyPod」をインディアナポリスの本社キャンパスで稼働開始しました。1,016基のNVIDIA Blackwell Ultra GPUを搭載し、9,000ペタフロップス(毎秒9京回の演算)以上のAI処理能力を誇ります。
LillyPodは世界初のNVIDIA DGX SuperPOD with DGX B300システムであり、組み立てからわずか4カ月で稼働にこぎつけました。X上では「かつて700万台のCrayスパコンが必要だった計算力が1つのGPUに収まり、それが1,000基以上」と、その圧倒的なスケールに驚きの声が上がっています。
同社によると、LillyPodはゲノム解析、分子設計、シングルセル生物学、画像解析、製造オペレーションなど幅広いワークロードに既に本番投入されています。従来は年間約2,000分子しか検証できなかったという研究上の制約をAIで突破し、数十億通りの化学的可能性を探索できる体制を整えました。Hacker Newsでは「年間2,000分子しか検証できなかった制約がAIで突破される可能性」との期待が語られています。
また、Lillyは2030年までにAIインフラを100%再生可能エネルギーで稼働させる目標を掲げており、効率的な液冷システムを採用して追加のエネルギー消費を最小限に抑える方針です。新薬開発に通常10年以上かかるとされる製薬業界において、LillyPodは開発期間を大幅に短縮する可能性を秘めています。