ハワイ大学マノア校の学生主導研究チームが、複雑な2次元データから方向を特定する新しいアルゴリズムを開発し、学術誌AIP Advancesに発表しました。この「物理情報機械学習(Physics-Informed Machine Learning)」手法は、AIに物理法則を守らせながらデータ処理を行うもので、粒子物理学から機械学習まで幅広い応用が期待されています。
研究をリードしたのは物理学部の学部生Jeffrey G. Yepez氏。開発されたアルゴリズムは、ニュートリノ(原子炉、太陽、遠方の宇宙イベントの情報を明らかにできる素粒子)がどの方向から来ているかを特定する際に活用できます。手法の基盤となっているのは「フロベニウスノルム」という数学的手法で、数値グリッド間の差異を測定することで機能します。参照データセットを回転させて測定データと比較し、差異が最小となる回転を特定することで、信号の最も確からしい方向を明らかにします。
研究チームは「このアプローチで最もエキサイティングなのは、ノイズの多い現実世界のデータから方向を抽出するための、より明確な数学的基盤を研究者に提供できる点だ」と述べています。Hacker Newsでは「物理シミュレーションとAIの融合は科学発見の加速に不可欠」との反応が見られます。
流体力学や気候モデリングなど、物理法則に基づく正確な予測が求められる分野での精度向上が期待されており、AIが科学研究のツールとしてさらに進化する一例といえるでしょう。