ホワイトハウスは3月20日、国家AIポリシーフレームワークを発表し、州レベルのAI規制に対する連邦政府の先制権(プリエンプション)を主張しました。AI開発規制、AI利用への過度な負担、サードパーティによる悪用に対する開発者責任を州が課すことを禁止する内容で、AI業界が長らく求めてきた規制緩和の方向性を示しています。
フレームワークでは、子供の安全、詐欺防止、消費者保護については州の従来の警察権を維持するとしつつ、AIモデル開発の規制やAI開発者へのオープンエンドな責任追及を州が行うことは認めない方針を打ち出しています。議会に対しては、子供の安全、コミュニティへの影響、著作権、政府による間接的検閲、連邦規制、雇用と州の先制権など7つの広範なカテゴリーでの法整備を求めており、統一的な連邦アプローチによるAI法制の構築を目指しています。
Hacker Newsでは「子供保護、詐欺防止、消費者保護は州の権限として維持されるが、過去2回の立法化は失敗している」との指摘が上がっており、実現可能性に懐疑的な見方もあります。Xでは「AI規制の不確実性が市場に影響を与えている。下院指導部は提案を即座に支持した」との報告があり、政治的には一定の支持を得ているようです。ただし、この州AI法への連邦先制権という優先課題は、今議会ですでに2度立法化に失敗しており、昨夏のGOP予算調整法案からは削除され、年次国防政策法案にも正式には盛り込まれませんでした。
AI規制をめぐる連邦と州の権限争いは今後も続くと見られ、企業のコンプライアンス戦略にも大きな影響を与えることになりそうです。