← 2026-03-25
Industry & Business Community 2026-03-25 Source →

Yann LeCun氏のAMI Labs、欧州史上最大のシード10.3億ドルを調達しLLMに代わる「ワールドモデル」開発へ

Meta退社後にAMI Labsを設立したAI研究者Yann LeCun氏が、3月10日に欧州スタートアップ史上最大となる10.3億ドル(約1,500億円)のシード資金調達を発表しました。評価額は35億ドルに達し、Bezos Expeditions、NVIDIA、Samsung、Temasekなど錚々たる投資家が参加しています。

AMI Labsが開発を目指す「ワールドモデル」は、LLM(大規模言語モデル)とは根本的に異なるアプローチです。LLMがテキストトークン間の統計的相関を学習するのに対し、ワールドモデルは動画などの感覚データから物理環境の変化を理解し、行動の結果をシミュレートしてから実行する能力を持ちます。LeCun氏が提唱するJEPA(Joint Embedding Predictive Architecture)アーキテクチャに基づいており、テキストでは学習できない物理世界の因果関係を把握できるとされています。NVIDIAは次世代プロセッサ「Vera Rubin」を1ギガワット規模で提供することをコミットしており、ワールドモデルの訓練を支援します。

Hacker Newsでは「LLMへの逆張りとして注目される。LeCunは現実世界の動態を正確に反映できるワールドモデルの可能性を主張している」との議論が活発です。Xでは「産業・ロボット・ヘルスケア分野でのLLMの限界を克服するアプローチ」として期待する声が上がっています。共同リード投資家にはCathay Innovation、Greycroft、Hiro Capital、HV Capitalが名を連ねており、LLMの次を見据えた巨額投資の本気度がうかがえます。

LLM一辺倒だったAI業界において、ワールドモデルという新たなパラダイムが本格的に動き出したことで、ロボティクスや自律システムの発展に大きな影響を与える可能性があります。

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