欧州議会の委員会が、EU AI Actにおける高リスクAIシステムへの規制適用を2027年12月および2028年8月に延期する方針を101対9で可決しました。当初予定されていた2026年8月からの大幅な先送りとなります。
3月18日に欧州議会の内部市場・消費者保護委員会と市民的自由・司法・内務委員会が共同報告書を採択しました。延期の理由として、コンプライアンスに必要な標準の準備遅れ、ガイドラインやガバナンス、適合性評価フレームワークの整備遅延が挙げられています。延期後の適用日は、単独の高リスクAIシステムが2027年12月2日、製品に組み込まれた高リスクAIシステムが2028年8月2日となる見込みです。
この規制対象には履歴書分析ツールやローン審査AI、採用選考システムなど、市民生活に直接影響するAIアプリケーションが含まれます。X上では「Big Tech優先、公正性軽視」との批判的な反応が見られ、r/europrivacyでは延期への失望と企業側の準備不足への理解が交錯しています。Hacker Newsでは「規制のペースとイノベーションのバランス」に関する議論が続いています。
ただし、現時点ではDigital Omnibus法案は未採択であり、三者協議(議会・理事会・委員会)が2026年半ば以降に結論を出すまで、法的には2026年8月2日の期限が維持されています。