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Open Source Community 2026-04-02 Source →

Meta Llama 4がEUユーザーを除外、OSIが「真のオープンソースでない」と公式批判 — ベンチマーク操作疑惑も浮上

MetaのLlama 4(Scout 109B・Maverick 400B MoE)リリースが、オープンソースコミュニティとの間に深刻な亀裂をもたらしています。Open Source Initiative(OSI)は、EU域内ユーザーへのライセンス適用除外とソースコード・学習データの非公開を根拠に、Llama 4を「真のオープンソースではない」と公式に批判。さらにLM Arenaへの特別チューニング版提出によるベンチマーク操作疑惑も加わり、コミュニティからの信頼は大きく揺らいでいます。

「オープン」の看板と現実のギャップ

Llama 4 Scoutは最大10Mトークンのコンテキストウィンドウを持ち、Maverick(Mixture-of-Experts、4,000億パラメータ)はマルチモーダル処理能力を備えた意欲的なモデルです。しかし技術的な優位性とは裏腹に、ライセンス条件への批判が先行しています。OSIは「Llamaシリーズはオープンウェイト(重みが公開)に過ぎず、オープンソースではない」という立場を一貫しており、今回のLlama 4もその批判が改めて突きつけられた形です。

特に問題視されているのは、EU AI Actへの対応を理由とした欧州ユーザーの除外です。欧州のAI研究者や開発者にとっては、MetaのAIモデルへのアクセスが実質的に制限されることを意味します。MITライセンスで685Bパラメータのモデルを誰でも使えるよう公開したDeepSeek V3.2と対比され、「中国企業のほうが真のオープンマインドを体現している」という皮肉な評価がX上で広まりました。

r/LocalLLaMAでは「Llamaシリーズにコミュニティ名を捧げてきたのに、DeepSeekより制限的になった」という失望の声が噴出しています。また400B規模のMoEモデルは動作させるだけで相当なGPUメモリを要するため、「個人ユーザーが気軽に使えるローカルLLMという夢が遠のいた」という声も聞かれます。Hacker Newsでは「10Mトークンコンテキストの技術的価値は認める」という冷静な評価がある一方、「ライセンス問題が企業採用の障壁になる」という実務的な懸念も示されています。

ベンチマーク操作疑惑が信頼性をさらに毀損

コミュニティからの反発をさらに強めているのが、ベンチマーク操作の疑惑です。MetaがLM Arenaでのランキング向上のために通常版とは異なる「特別チューニング版」を提出したとされており、公開されているモデルの実力を正確に反映していない可能性が指摘されています。OSIのLinkedIn投稿「Llama 4はまだオープンソースでなく欧州ユーザーも除外されている」がXでも広く拡散し、Zuckerberg CEOのオープンソース推進発言との矛盾を指摘する投稿が相次ぎました。

「オープンソース」と「オープンウェイト」の境界線を巡る議論は、AIモデルの普及とともに一層複雑になっています。Metaが真にオープンソースコミュニティの信頼を取り戻すには、ライセンス条件の透明化と学習データの公開に向けた踏み込んだ対応が求められるでしょう。

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