AI産業界が2026年米国中間選挙に対して総額1億ドルを超える資金を投じていることが明らかになりました。ABC Newsが報じたところによると、規制強化を求めるAnthropicを後ろ盾とするPAC(政治活動委員会)と、州レベルのAI規制を阻止しようとするAndreessen Horowitzらが支援するPACが選挙戦で直接対立する構図になっています。一方、世論調査では有権者の70%以上がAI規制の強化を支持していることも判明しています。
Anthropicが支援するPACは、AIの安全性評価義務付けや透明性基準の法制化を訴える候補者への支援を重点的に行っています。これに対し、a16z(Andreessen Horowitz)が主導する陣営は、カリフォルニア州SB 1047のような州独自の規制が技術革新を阻害すると主張し、連邦統一基準の設置を名目に州規制を無力化しようとしています。
興味深いのは、有権者の政治的分断がこの問題には当てはまらない点です。Redditでの議論でも指摘されたように、州AIデータセンター建設に反対する住民運動は、いわゆるMagaと呼ばれる保守層と環境・住民権重視の進歩派の双方に広がっており、AI規制強化への支持は政党の垣根を越えています。
X上では「AIオリガーキー(AI寡頭制)」というフレーズが拡散し、巨大テック企業が民主主義プロセスを金で買おうとしているという批判が広がりました。AIという技術の方向性が、選挙資金という旧来の政治手段によって決定されるという皮肉は、多くの人が感じる違和感と重なります。今後も規制の枠組み作りをめぐり、業界内の対立と政治的な綱引きが続きそうです。