← 2026-04-10
Industry & Business Community 2026-04-10 Source →

マスク、SpaceX IPO(評価額2兆ドル超)の引受銀行にGrokサブスク購入を要求——Goldman・JPMorgan・BofAなど5大行が数千万ドル/年に合意済みとニューヨーク・タイムズが報道

ニューヨーク・タイムズの報道によると、イーロン・マスク氏がSpaceX上場の引受業務を希望する投資銀行に対し、自身のAI企業xAIが提供する「Grok」サブスクリプションの購入とX(旧Twitter)上での広告出稿を条件として提示していることが明らかになりました。SpaceXは2026年6月のIPOを目指して非公開で上場申請を行っており、目標評価額は2兆ドル超、調達額は約750億ドルと、史上最大規模の新規株式公開となる見込みです。Morgan Stanley、Goldman Sachs、JPMorgan Chase、Bank of America、Citigroupの5行が主幹事に就いており、一部の銀行はすでに年間数千万ドル規模のGrokサブスクリプションへの支出に合意し、IT部門への統合を進めているとされています。

PYMNTS.comによると、今回の動きはマスク氏がSpaceX IPOという一大案件への参加機会を梃子にして、Grokの法人顧客基盤を金融・法律・監査業界に一気に植え付ける戦略と見られています。X上での広告出稿も同時に求めており、Grokサブスクと合わせてxAIおよびXの収益底上げを狙う構図が透けて見えます。なお、Grokは直近に反ユダヤ的コンテンツを生成する問題が発覚し炎上したばかりであり、その状況下での「強制購入」という点が批判をさらに強める要因となっています。

X上では「IPO主幹事選定権という立場の乱用」「利益相反」との批判が広まる一方、「資本主義的に合理的な交渉」と擁護する声も見られます。r/technologyでは「権力乱用」として批判が殺到しており、Hacker Newsでは企業統治と利益相反の観点から法的問題を指摘する声が上位に立ち、「誰もNOと言えない構造そのものが問題」という論考が注目を集めています。

世界最大規模のIPOへの参加機会と引き換えにAIサービス購入を求めるというビジネス手法が、今後のコーポレートガバナンスにどのような前例を作るのか——金融規制当局の動向も含め、業界全体が注目しています。

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