← 2026-04-13
Model Releases Community 2026-04-13 Source →

MetaがMuse Sparkを発表—Alexandr Wang体制で初のフロンティアモデル、LlamaのオープンソースからクローズドAPIに転換し株価5日で約10%上昇

Metaは4月8日、元Scale AI CEOのAlexandr Wang氏が率いる新設「Superintelligence Labs(スーパーインテリジェンス・ラボ)」が開発した初のフロンティアモデル「Muse Spark」を発表しました。コードネームは「Avocado」で、約9か月かけて構築されたとされています。AI Intelligence Index v4.0で52点・4位を記録し、ヘルス関連タスクとマルチモーダル推論が強みです。注目すべきは、Metaがこれまで推進してきたオープンウェイト(重みを公開)路線から完全に転換し、クローズドAPIのみで提供するという方針の変更で、Meta株はニュース後の5日間で約10%上昇しました。

Llamaを捨てた理由

CNBCの報道によれば、MetaはMuse SparkをMeta AIアプリおよびMeta.aiウェブサイトで即座に展開し、今後Facebook・Instagram・WhatsAppへの統合も予定しています。モデルはテキスト・音声・画像を入力として受け付けますが、出力はテキストのみで、アーキテクチャの詳細は非公開です。プライベートプレビューとして選ばれたパートナーのみがAPIアクセスできる状態です。

Bloombergによれば、今回の発表はMeta AIが「ground-up overhaul(根本的な刷新)」と位置付けるもので、Wang氏の就任後に既存のLlama 4からゼロベースで設計し直したと見られています。MetaはAI関連設備投資として2026年に1,150〜1,350億ドルを投じる計画であり、前年のほぼ2倍です。そのスケールから見ると、今回のMuse Sparkはその始まりに過ぎないとも言えます。

開発者コミュニティの反応は複雑です。Reddit・r/artificialでは「Metaが競争力を取り戻したのは素直に嬉しいが、オープンソースからの離脱はMetaブランドへの裏切りだ」という声が目立ちます。Hacker Newsでは「MetaのコミュニティはオープンモデルによってBuildされてきた。その資産を捨てるのか」という失望感が強く、開発者離れを懸念する議論が続いています。X(旧Twitter)では「Zuckerbergが完全にピボットした」という投稿が多くシェアされました。なお、The New York University Shanghai(上海NYU)の分析では「MetaはオープンウェイトFuture版の可能性を捨てていない」という見方も出ており、今回の戦略転換が永続的なものかどうかはまだ判断できません。

AIインデックスで4位——競合との差は?

AI Intelligence Index v4.0での52点・4位という評価は、GPT-5.4やClaude Mythos 5などと比較するとやや見劣りしますが、半年前まで競争力のなかったMetaがフロンティア争いに復帰したことは株式市場に素直に好感されています。Wang氏の陣頭指揮によるトップダウン型の開発体制が短期間でフロンティアクラスのモデルを産み出したことは、Metaにとっての組織的な成果でもあります。オープンウェイトなしのクローズドモデルが今後もMetaの主軸になるのか、それとも段階的に開放されるのか——次の動きが注目されます。

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