Metaは2026年4月8日、新設した「Meta Superintelligence Labs(MSL)」初のプロダクトとして、プロプライエタリ(非公開)AIモデル「Muse Spark」を発表しました。Scale AIの共同創業者Alexandr Wang氏をChief AI Officerに迎えて2025年夏に発足したMSLが手がけた同モデルは、従来のLlamaシリーズとは異なり、誰でも重みをダウンロードできるオープンウェイト形式では公開されていません。
VentureBeatによると、Muse Sparkは「パーソナル超知性(Personal Superintelligence)」を掲げるZuckerberg氏のビジョンを体現したモデルで、ユーザー一人ひとりに専属AIエージェントを提供することを目指しています。医師1,000人以上が関与したトレーニングデータにより健康推論能力を強化しており、Instagram・WhatsApp・Facebookとの深い統合も予定されています。Metaは将来的にオープンソース版を公開する「希望がある」としていますが、現時点では具体的なスケジュールを明示していません。次世代のLlamaシリーズについては引き続きオープンウェイトでの公開を計画しているとも表明しており、完全なオープンソース路線の撤退ではないと強調しています。
VentureBeatの「Goodbye, Llama?」という見出しがX上で広く拡散し、オープンソースコミュニティから失望の声が上がっています。Redditでは「LlamaシリーズがMuse Sparkに置き換えられるのでは」という懸念が広がっており、MetaのオープンソースコミットメントへのSDK変更に警戒感を示す声も見受けられます。
Metaはオープン・クローズド双方の戦略を並行展開することで、コミュニティへの貢献とビジネス競争力の両立を図る構えです。ただし、Llama系列に依存してきた研究者や企業にとっては、Metaの方針転換が今後の開発戦略に影響を与える可能性があります。MSLが次に何を発表するかが、Metaのオープンソースへの本気度を測る試金石となるでしょう。