← 2026-04-28
Industry & Business Community 2026-04-28 Source →

RAISE法が発効、トランプ政権は州規制を一律禁止へ — 米国AI規制の方向性が固まりつつある

米国のAI規制をめぐる動きが4月に相次ぎました。3月19日に「RAISE法(Responsible AI Safety and Efficacy Act)」が発効し、大型AIモデルの開発者に透明性・安全性に関する定期報告が義務化されています。一方でトランプ政権は「国家AIフレームワーク(National Policy Framework for AI)」を発表し、州レベルの独自AI規制を一律で禁止するよう推奨する方針を打ち出しました。連邦統一ルールと企業寄りの規制緩和という二つの動きが同時進行しています。

州規制の「骨抜き」か、それとも「秩序化」か

RAISE法はAIモデルの能力評価、安全テストの実施、インシデント報告などを大規模モデル開発者に課すものです。これはEU AI Actに近い透明性指向の立場といえます。しかし同時に展開されているトランプ政権のフレームワークは、カリフォルニア州などが独自に進めてきた消費者保護・バイアス対策の条例を連邦法で上書きしようとするもので、業界ロビイストが長年求めてきた内容と重なります。

X上では「州規制の禁止は業界ロビイストが求めていた内容そのまま。カリフォルニア法が骨抜きになる可能性」という批判的な声が広がっています。Redditのr/artificialでは「連邦統一ルールは混乱を減らす一方、緩いルールに収束するリスクがある」という指摘が議論を呼んでいます。Hacker Newsでは「規制の枠組みより執行能力をどう確保するかが問題」という実務的な観点が注目されており、法律を作っても執行機関のリソースが追いつかないことへの懸念が根強いようです。

RAISE法は今後、FTCや新設AI安全機関が運用を担う見通しですが、トランプ政権下での予算・人員配置がどうなるかは不透明です。カリフォルニアが連邦方針への対抗手段としてどう動くかも含め、米国AI規制の全体像は2026年後半に向けてさらに複雑化しそうです。

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