中国の大手AI研究機関・智谱AI(Zhipu AI)が、GLM-4.7およびGLM-5.1をMITライセンスで一般公開しました。これらのモデルはNVIDIAのGPUを一切使用せず、10万基のファーウェイAscend 910BチップとMindSporeフレームワーク上で訓練された初のフロンティアクラスモデルです。米中半導体規制が続く中、NVIDIAエコシステム外でも競争力あるAIモデルを構築できることを実証した事例として注目を集めています。
技術面での最大の特徴は幻覚率の大幅削減です。新手法「Slime RL」強化学習を適用したGLM-5.1は、GLM-4.7ベースラインの幻覚率90%から34%まで引き下げることに成功し、従来最低水準だったClaude Sonnet 4.5の約42%を下回る結果を出しました。価格競争力も際立っており、入力$0.11/百万トークンはClaude Opusと比較して99%以上低コストです。MITライセンスにより、企業が機密データを社内で処理するローカルデプロイメントにも対応しています。
X上では「NVIDIAなしで最前線のAIモデルを作れることを証明した。米中半導体戦争への回答だ」という地政学的分析が話題になっています。Redditでは「幻覚率の定義・測定方法が各社でバラバラなので数字の鵜呑みは要注意」という冷静な声も上がっており、Hacker Newsからは「MITライセンスで実用的なモデルが増えるのはエコシステム全体にとって健全」とオープンソース派から歓迎されています。
中国発のオープンウェイトモデルが次々とフロンティアレベルの性能に達している流れは、Kimi K2.6(Moonshot AI)とも呼応します。NVIDIAに依存しないAIインフラの成立は、グローバルな計算資源の地政学を大きく変える可能性を持っており、2026年後半の展開が引き続き注目されます。