← 2026-05-06
Industry & Business Community 2026-05-06 Source →

米国防総省が8社とAI機密ネットワーク契約――倫理方針を掲げたAnthropicは除外

米国防総省は、OpenAI・Google・Microsoft・Amazon・Nvidia・SpaceX・Oracle・Reflection AIの8社と、機密ネットワーク(IL6/IL7レベル)へのAI展開に関する契約を締結しました。これらは軍事機密情報を扱う最高レベルの分類ネットワークであり、AIの防衛利用が本格化する歴史的な一歩となります。一方、AI安全性研究で知られるAnthropicは「すべての合法的目的」への使用許可を拒否したとして、今回の契約から除外されました。

TechCrunchの報道によると、Anthropicの除外の背景には、自律型兵器システムや大規模監視技術への利用への懸念があります。同社は「憲法AI(Constitutional AI)」と呼ばれる安全性重視の開発方針を掲げており、軍事用途における包括的な使用許可の付与が自社の倫理基準と相容れないと判断したとみられます。これに対し、契約を締結した8社は防衛・諜報関連の用途において一定の柔軟性を認めた形です。

X上ではAnthropicの姿勢を支持する声と、ビジネス機会を逃したと批判する声が真っ向から対立しました。r/artificialでは「原則を守った」と評価する意見が多数を占める一方、Hacker Newsでは「自律型兵器へのAI活用に反対したAnthropicの立場は正しいが、他社が空白を埋める現実」という論点が注目を集め、倫理的立場を貫くことの商業的コストについて活発な議論が行われました。

AI企業が軍事・安全保障領域とどう向き合うかは、業界全体が直面する根本的な問いです。GoogleがProject Mavenを2018年に撤退した経緯を持ちながらも今回の契約に参加したことも象徴的で、各社の判断が企業文化・収益性・倫理観の三つ巴の中でどう揺れ動くのか、引き続き注視が必要です。

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