← 2026-05-13
Research Community 2026-05-13 Source →

NASAの200TBアーカイブをAIが再解析、150万個の未発見天体を一挙に特定

新たな望遠鏡を建造することなく、過去のデータを掘り起こすだけで150万個もの未発見天体を特定する——そんな成果が、AI解析システム「VARnet」によって実現しました。NASAのNEOWISE(近地球天体広視野赤外線探査衛星)ミッションが蓄積した200テラバイトという膨大なデータを対象に、ウェーブレット分解とニューラルネットワークを組み合わせた手法で解析を行い、塵に隠れたクエーサーや爆発星を含む約150万個の未認識天体を一気に発見したと報告されています。

NEOWISEは2010年代から稼働する赤外線宇宙望遠鏡で、これまで主に地球近傍小惑星の追跡に活用されてきました。しかし200TBにおよぶデータの大部分は詳細な解析が追いついておらず、いわば「未処理の宝の山」として眠っていた状態でした。VARnetは宇宙空間の塵による赤外線の吸収パターンをウェーブレット変換で分解し、従来の画像処理では埋もれていた微弱なシグナルを抽出することで、既存の観測装置を一切使わずに新天体の特定を達成しています。

X(旧Twitter)では「200TBのデータが宝の山だった」「人類が見逃していたものをAIが発掘した」と天文学・AIの両コミュニティで反響が広がっています。Redditの天文学コミュニティr/Astronomyでも「新しい望遠鏡を打ち上げるより過去データの再解析の方がコストパフォーマンスが高い」という議論が活発になりました。Hacker Newsでは「AIの役割が観測を支援するツールから、独立した発見ツールへと変化しつつある」という指摘が上位を占めています。

今回の成果は、AIによる科学的発見が「新たな実験・観測の設計」だけでなく「既存データの徹底的な再利用」という形でも大きな価値を生み出せることを示しています。NASAや欧州宇宙機関(ESA)が保有するペタバイト級の未解析アーカイブデータは膨大で、VARnetのようなアプローチが他ミッションのデータにも応用されれば、天文学における発見のペースは一段と加速する可能性があります。

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