AIによる楽曲生成サービスを提供するSunoは6月3日、シリーズDラウンドで4億ドルの資金調達を発表しました。評価額は7ヶ月前の前回ラウンドから2倍超の54億ドルに膨らんでいます。年間経常収益(ARR)3億ドル・有料会員200万人超という事業成長が投資家の信頼を支えていますが、ユニバーサルミュージックグループ(UMG)とソニーミュージックとの著作権侵害訴訟は依然継続中です。
Sunoはテキストから楽曲を自動生成するAIサービスで、無料・有料プランを通じて急速にユーザーを拡大してきました。ARR 3億ドルという数字は、AIアプリケーションの中でも突出した収益化速度を示しており、今回のシリーズDはその成長に賭けた大型投資です。一方、UMGとソニーはSunoが学習データとして著作権楽曲を無断利用したと主張しており、訴訟の行方は音楽業界全体のAI活用ルールを左右する重要な先例となります。
Redditでは「訴訟中でも4億ドル調達できるのがAI業界の狂気。音楽業界との戦いはまだ終わってないのに投資家はお構いなし」という皮肉交じりのコメントが多くの共感を集めています。X(旧Twitter)では「SunoのARR 300Mは本物。AIが音楽産業を完全に変えつつある。著作権問題の決着が業界の未来を左右する」という前向きな評価も広まっており、事業の実力を認める声と法的リスクへの懸念が混在しています。
著作権訴訟の決着次第で、Sunoのビジネスモデルそのものが変容を迫られる可能性は否定できません。仮に学習データの無断使用が違法と認定されれば、ライセンス料の遡及支払いやモデルの再学習が必要になるシナリオも想定されます。それでも投資家が大型資金を投じる背景には、「訴訟に勝てば市場を独占できる」という強気の読みがあるとみられます。AIと音楽著作権の戦いは、業界の未来図を決する分水嶺となりそうです。