← 2026-06-10
Research Community 2026-06-10 Source →

Andrej KarpathyがAnthropicの事前学習チームに参加——ClaudeでAI研究そのものを加速させる新チームを設立

OpenAI共同創業者でディープラーニング研究の第一人者であるAndrej Karpathy氏が2026年5月19日、Anthropicへの入社を発表しました。TechCrunchの報道によれば、Karpathy氏は事前学習チームリードのNick Joseph氏のもとで、ClaudeモデルそのものをAI研究ツールとして活用し、事前学習(プレトレーニング)研究を加速させる新チームを立ち上げます。事前学習とは大規模な学習実行によってモデルの基礎的知識と能力を付与するプロセスで、Claude全バージョンの性能の根幹をなす領域です。

CNBCなどの報道によると、Karpathy氏はOpenAI共同創業者としてディープラーニングと計算機視覚に携わったのち、2017年にTeslaへ移籍してフルセルフドライビング(FSD)プログラムを主導。2022年にTeslaを離れ、2024年にはAI教育スタートアップ「Eureka Labs」を設立していました。今回Anthropicに加わることで、Dario Amodei CEO、Daniela Amodei社長、解釈可能性研究で著名なChris Olah氏らとともに「研究オールスターチーム」を形成することになります。Karpathy氏自身はXで「次の数年はLLMのフロンティアが特に重要」と述べており、移籍の理由として長期的な研究インパクトを挙げています。

X上では「線形代数がわかる人向けのKD移籍」と称する引用リポストが数万件拡散し、Karpathy氏のブランドがAnthropicへの注目度を大きく高めています。r/MachineLearningでは「Dario・Daniela・Chris Olah・Karpathyが揃ったAnthropicは研究オールスター」として歓迎される一方、ロードマップへの即時的な影響は限定的との冷静な意見も見られます。Hacker Newsでは「ランプアップ期間の間にOpenAIが次世代GPTを2世代リリースするかもしれない」と指摘するコメントが上位に入り、才能ある研究者が成果を出すまでのタイムラグが議論の焦点になっています。

LLM開発の核心である事前学習に「AIで研究を加速する」という方向性を持ち込もうとする試みは、単なる人材獲得を超えた戦略的意義を持ちます。Karpathy氏がAnthropicのIPO申請とほぼ同タイミングで加入したことも、同社の研究力と資金力を両輪として強化しようとする姿勢を象徴しているといえるでしょう。

関連リンク