Metaは2026年4月9日、新設したMeta Superintelligence Labs(MSL)から初の独自AIモデル「Muse Spark」を発表しました。Llamaシリーズとは異なり非公開の独自クローズドモデルとして提供されており、MetaのオープンソースAI路線からの大きな戦略転換として業界に衝撃を与えています。同モデルはMeta AI、Instagram、Facebook、WhatsApp、Messenger、Ray-Ban Metaスマートグラス上で利用可能です。
VentureBeatの報告によると、Muse SparkはLlama 4 Maverickと比較して1桁以上少ない計算量で動作するネイティブマルチモーダル推論モデルで、テキスト・画像・動画・音声を統合的に処理する3種類の推論モードを備えています。Intelligence Indexでのスコアは52点で、Gemini 3.1 Pro PreviewとGPT-5.4(共に57点)、Claude Opus 4.6(53点)に次ぐ4位となっており、上位モデルとの性能差が残ることも事実です。ただし「相対的に小さく高速なモデル」でありながら大手AIラボの大規模モデルに肉薄する性能は注目に値します。Metaは将来バージョンのオープンソース化を「希望する」と述べていますが、現時点では明確なスケジュールは示されていません。
X上ではオープンソースAIの象徴だったMetaのクローズド化への失望の声が多く、「Llama後継への期待が一気に萎んだ」という反応が目立っています。r/LocalLLaMAでは「MetaのLlama離脱でオープンウェイト界隈はQwen・MiniMax・NVIDIAが主役に」という分析スレッドが人気を集めており、コミュニティの構造変化を反映しています。Hacker Newsでは中国当局に阻止された2B超ドルのManus買収失敗後のMeta AI戦略の行方を論じるスレッドが注目を集め、クローズド化の動機についての分析的議論が展開されています。
オープンソースAIの旗手として知られたMetaが独自クローズドモデルへ舵を切ったことは、AI開発の商業化と安全保障上の考慮が複雑に絡み合う2026年のAI業界の縮図と言えます。オープンウェイトエコシステムへの影響は大きく、その空白をAlibaba QwenやMiniMax M3、NVIDIA Cosmoなどが埋めようとしています。今後Metaがオープンソース化を実現するかどうかが、開発者コミュニティからの信頼回復のカギを握っています。