← 2026-06-13
Industry & Business Community 2026-06-13 Source →

ニューヨーク州、未成年向けAIチャットボット禁止法などを相次いで可決——違反1件25,000ドルの制裁も

ニューヨーク州議会は2026年6月の会期末に向けて、未成年向けAIコンパニオンチャットボットの禁止法(S9051)・AI訓練データ透明化法・FAIR News Act・生成AIへの警告表示義務法など、複数のAI関連法案を相次いで可決しました。いずれもKathy Hochul知事の署名待ちで、成立すれば米国の州レベルの規制として最も包括的な枠組みの一つとなります。

未成年向けチャットボット禁止法(S9051)は、上院60-0・下院137-0という全会一致での可決が示すとおり、超党派の強い支持を受けています。この法案が禁止するのは、「自分が人間だと偽る」「架空のキャラクターに成りきる」「過剰な称賛・依存を促す」「自傷・摂食障害・自殺を推奨する」といった機能を未成年ユーザーに提供するAIサービスです。Character.AIなどのコンパニオンAIが未成年に深刻な精神的影響を与えた事例が相次いで報告されており、規制の後押しになりました。違反した企業には1件あたり最大25,000ドルの制裁が科され、施行はニューヨーク州司法長官が担います。

AI訓練データ透明化法(A6578)は、生成AI開発者に対してモデル学習に使用したデータセットの概要を公開することを義務付けるものです。上院を54-6で通過し、カリフォルニア州のAB 2013と同様のアプローチを採用しています。また、FAIR News Act(S8451-B/A8962-B)は「AIが実質的に生成したコンテンツには明示的な表示が必要」「公開前に人間がレビューすること」を定めた全米初の規定で、ニューヨーク州を拠点とする報道機関にも広く影響します。

X(旧Twitter)では保護者・教育者から「子どもへのAI悪影響への危機感が法制度に反映された」と歓迎する声が上がった一方、AIスタートアップ創業者からは「過剰規制が革新を阻む」との批判も目立ちました。Hacker Newsでは「FAIR News Actによる報道機関へのAI学習対価支払い義務化が最も波紋を呼ぶ」とする分析が多く、著作権法とAI学習の関係性についての議論が白熱しています。

知事署名の期限は2026年12月31日までとされており、施行は2027年1月を想定しています。AI規制に慎重だった米国でも州レベルの規制が着々と積み上がっており、今後の連邦統一規制の行方にも注目が集まります。

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