2026年6月4日、米国の超党派議員が「グレート・アメリカンAI法(GAAIA)」草案を公開しました。フロンティアAIのガバナンス、労働への影響、サイバーセキュリティ、研究開発の4章で構成される米国初の包括的AI規制法案で、フロンティアAI開発者に対して独立した第三者機関による監査と政府への情報開示を義務付ける内容となっています。
草案では、一定の規模を超えるAIモデルの開発者に対して、リリース前の安全性評価レポートの提出と、第三者監査機関による検証を求めています。また、AIシステムが雇用や重要インフラに与える影響の定期的な報告も含まれており、EU AI法を参考にしつつも米国の産業競争力を維持することを意識した構成となっています。
テック業界団体のITICとBSAは草案への支持を表明していますが、NetChoiceは「積極的な監査体制がトレードシークレットを危険にさらす」と批判しています。Public CitizenやPublic Knowledgeなどの市民社会団体は、連邦法が州の消費者保護を骨抜きにする可能性を強く懸念しており、Hacker Newsでは「連邦の天井が州の床を置き換える」という構図への批判が注目を集めました。
GAIAは草案段階であり、議会での本格審議はこれからです。コロラド州をはじめとする州レベルのAI規制が施行される中、連邦統一基準の議論が加速するかどうかは、今後の政治的な動向次第です。AI産業の急成長と規制整備の速度差が埋まるかどうかが問われます。